「この仕事を断ったら評価が下がるかも」、「飲み会の誘いを断ったら付き合い悪いと思われるかも」
——こんな風に、他人の目を気にして、こんなふうに振る舞おう行動してしまうことってありますよね。
そんなふうに他人軸で考えるとそれに振り回され、疲れてしまいますし、心がモヤモヤしてしまいます。
『嫌われる勇気』は、アドラー心理学の観点から「他人の評価から自由になれる生き方」を教えてくれました。
この本は私の生き方に大きな影響を与えてくれた本です。ぜひみなさんにも読んで欲しい1冊なので紹介します。
この本の核心
『嫌われる勇気』の中で私が受け取った最も大切なメッセージは、「他者に貢献するために行動しつつ、他者の評価は気にしない」ということです。
このために、
- 課題の分離を通じて、自分の課題と他人の課題を明確にする
- 他者に貢献するために行動する
- 他者のために行った行動に対して相手の評価は気にしない
この3つを意識することで、人間関係がシンプルに感じられ生きやすくなります。
課題の分離?他者のために行動するけど評価は気にしない?よくわかりませんよね。
次に書いていきますね。
「課題の分離」自分の課題と他人の課題を明確にする
『嫌われる勇気』で最も重要なコンセプトが「課題の分離」です。
私はこの考え方を意識することで会社で言いたいことも言えるようになったし、人間関係も楽になりました。
この「課題の分離」とは、どこまでが自分の課題でどこからが他人の課題を分けることです。
例えば、他人がどう思うか、どう感じるかという「反応」は、相手が決めることで、私たちはコントロール出来ないことですよね。
これは他人の課題なのです。
具体的には、妻や恋人に喜んでもらおうとプレゼントを買ったとします。
喜んでもらうためにプレゼントを買うことを選択するのは他者のためにする「自分の課題」。
そのプレゼントを相手がどう感じるかは「妻や恋人の課題」です。
相手が「どう反応するか」は「他人の課題」なので気にしない——これが課題の分離の考え方です。
大切なのは「自分の課題」に集中すること。
それによって人間関係がずっとシンプルに感じるし、心が楽になります。
課題の切り分けで起こること:他人の評価に縛られない
さて、「自分の課題」に集中することは分かった。それでなんで楽になるのか?
それは承認欲求に縛られないことにつながるからです。
承認欲求は私たちの心に大きな影響を及ぼします。
しかし、これを手放さないと自由への一歩が踏み出せません。
この一歩を踏み出すためのツールが「課題の分離」です。
課題を分離して「他者の課題」は他者のものとして切り捨てる。
すなわち、他人にどう思われるかを気にせず、自分が正しいと思うことを他人のために行います。
「他者貢献」他人を支え共に生きる
ん?他人のために行う?という新しいワードが出ました。
課題を切り分けたのに他人のために行動するというのはどういうこと?となりますね。
課題の分離ばかりを考えてしまうと、今度は他の人はどうでも良くて、自己中心的に生きるってこと?って思っちゃいます。
しかし、課題の分離は、自己中心的な生き方を勧めるとうことでは全くありません。
この本では、他者は皆、仲間だと考える必要があると言っています。
仲間には助けたい、貢献したいと思うのが普通ですよね。
なので、他者は皆仲間。仲間への貢献を通じて自分の居場所を感じることを目指します。
ここでの他者への貢献でも課題の分離を意識し、「見返り」例えば、感謝されるとか、お礼をもらえるとか、そういうことは期待してはいけません。
純粋に自分は他人の役に立てると自分を信じて貢献するとが大切です。
貢献する行為そのものが喜びで、社会とつながる方法であると考えます。
否定的な意見にとらわれない:本質は自分の選択
見返りを求めず仲間のために他者へ貢献するのは分かった。
でも、これをしたところで自分に批判的な意見を持つ人は必ずいます。
これにはどう考えたらいいか?
それは、そんな人達は少数派何だから、そんな評価は気にしない。ということになります。
結局は課題の分離で、切り捨てるってことですね。
これは、正直この本を読んでて、実践するのはすごく難しいと感じたところでした。
確かに課題の分離を正しく行うと相手が自分に批判するのは他者の課題であり、自分は思った通り行動すればよいとなります。
でも人間には感情があります。
この本の内容を意識していても批判的な相手と会話するときは、「なんだとぉっ!」と思うことがやっぱりあります。
(未熟な自分は、この感情を抑えるのに「ゼロ秒思考」で進められているメモ書きを利用します。)
ここでは、そんな評価は無視するのが正解と覚えて、少しずつでも意識することで、自分にとって大切なものを優先できるようにしていきたいです。
まとめと感想
「嫌われる勇気」(著者:岸見一郎さん、古賀史健さん)を読んでの私の感想はこんな感じでした。
この本は、世界はシンプルであると考える哲人とそんなはずないと考える青年との対話形式で物語が進みます。
読む人、タイミングによって捉え方が変わるような面白い本だと思います。
実際に読んでみると私と全然違う部分が気にいるかもしれません。ぜひ皆さんも読んでみてほしい一冊です。
「嫌われる勇気」を読むと「他人の評価に振り回されず、自分の価値観で生きる」ということが学べます。
特に「課題の分離」の考え方は、自分の行動に対して自信を持ち、他人の反応を気にしないという面で実用的だと思います。
とはいえ、否定的な意見を完全に無視するのが難しかったりと理解し実践するにはかなり難しいこともあります。
作中でもこの考え方に触れるまでに生きてきた期間の半分が必要と書いてあります。
もし、みなさんもこの本に興味が出たらぜひ読んでみてくださいね。
そして一緒に、周囲の反応に対する依存から解放される生活を目指していきましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
では